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nicosmic life --- 心理占星術と未完成な日々

私たちは誰でも宇宙のエネルギーを利用することができる
Aquarians 水瓶座的人々
今日から、新しい講座が始まった。
何よりも楽しいのは、新しい生徒さんとの出会いだ。
彼らが占星術に何を求め、何に注目し、何を受け取って帰るのか。
人それぞれの反応やニーズを理解する努力は、私にとって新しい扉を開くことに等しい。
彼らの個性にフォーカスし、それを伸ばす努力をするのは、水瓶座が強調されている私の最高の楽しみ。
また、彼らの人生の中で作り上げた象徴解釈は、私に新鮮なボキャブラリーをもたらしてくれる。
いつだって、そのことに一番驚かされる。
たくさん学ばせてもらっているのだ。
なので生徒の皆さん、私の成長の訓練のためにも、ありのままの言葉でたくさんの物語を聞かせてください。

で、ひとりの生徒さんが「水瓶座があまり得意でない」ということなので、今日は水瓶座について考えてみたいと思う。
彼女は、水瓶座に対して「壊し屋」の印象を持っているらしい。
そうね。そいうところもあるかもね。
先日のセミナーで、ティルが「水瓶座の月」を理解するのは難しくないって言っていたのを覚えているだろうか。
水瓶座・月の欲求は、たった一言「世の中の人々の役に立ちたい」でOKだそう。
そして「いつも手助けしてくれてありがとう」と言ってあげれば、彼ら(私)は大喜びするらしい。
まあ、確かにね。

私の考える水瓶座な人々は、際立った理想主義、果てしないユートピア思想の持ち主。
けれど、その情熱をひねくれた言葉の陰に隠す。
水瓶座の作家には、それでも限りない人間への愛が垣間見える。

夏目漱石の草枕の有名な冒頭の下り。
「山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい」
なるほど。水瓶座は、昔からはみ出し者だったことがうかがえる。
漱石の著書の中でも、とりわけ水瓶座的なのは「坊ちゃん」か。
坊ちゃんと山嵐が教頭・赤シャツ退治の計略を企て、いよいよ対決し、結局職を失う話。
その企てに実りがあったかと言えば、何もない。
ただ、「その夜おれと山嵐はこの不浄な地を離れた。船が岸を去れば去るほどいい心持ちがした。神戸から東京までは直行で新橋へ着いた時は、ようやく娑婆へ出たような気がした」という開放感を味わったのみ。
これぞ、水瓶座=天王星の真骨頂だね。

または大江健三郎。
著書「同時代ゲーム」には、それこそ「壊す人」という何百年にもわたって生き続ける巨人が登場する。
大江氏いわく、「壊す人」とは「善いものを育て悪いものを破壊する人」ということらしい。
まさに!
「古代から現代にいたる神話と歴史を、ひとつの夢の環にとじこめるように描く。場所は大きい森の中の村だが、そこは国家でもあり、それを超えて小宇宙でもある。創造者でもあり破壊者でもある巨人が、あらゆる局面に立ちあっている」
大江健三郎は村や樹木を通じ、愛するものと共同の根に至ることを夢見ていた。
退行的な発想ではあるけれど、個から全体への回帰は社会サインである水瓶座の願望だ。
初めは独特のセンテンスに読みにくさを感じるかもしれないが、彼の言葉の世界に身をゆだねてしまえば、海底で潮の流れにもみくちゃにされながらも、やがて必ず海面に浮上する。
「生還」にも似た爽快感もまた、水瓶座・大江健三郎の魅力的な読後感だ。

同時代ゲーム (1979年)同時代ゲーム (1979年)
(1979/11)
大江 健三郎

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私が考えるもっともユートピア思想の強いAquarians、フランスの哲学者シモーヌ・ヴェイユの著書「自由と社会的抑圧」からの言葉。
彼女はリセの教員となった後、裕福な身分の出でありながら、人々と労働階級の境遇を分かち合おうと工場や農場で働き、まもなく政治活動に身を投じた。
そして34歳という若さでこの世を去った。

「もはや労働は、自分は役に立つという誇らしい意識では遂行されない。むしろ、運命のあてにならぬ好意が施してくれた特権、まさに自分がそれを享受するという事実ゆえに他の人々から職を奪っている特権、つまり他人ではなくほかならぬ自分が職にありつく特権を得ているという、屈辱的で苦悩に満ちた感覚によって遂行される。(中略)どうやら技術的進歩は頓挫したらしい。われわれのみるかぎり、技術的進歩は大衆に充足ではなく物理的かつ精神的な悲惨をもたらし、大衆は悲惨な状況のなかでもがき苦しんでいるからである」

ヴェイユは言う。
「自由な人々のあいだを自由に流れていく生、過酷で危険だが友愛に満ちた環境のなかで遂行される身体的労役で覆い尽くされた生」を選択し、この抑圧的な社会に対抗しようと。
人間の悲惨の中に生き、他者と苦役を分かち、我が身の魂の内で熟成されたヴェイユの思想は、いまだ真理として訴えかけてくる。

最後に、もっとも美しい形で水瓶座の理想を歌にしてくれた人物。
伝説のレゲエシンガー ボブ・マーリーの「one love」の歌詞を。
BOB_MA~1
One Love! One Heart!
Let's get together and feel all right.
Hear the children cryin'
Hear the children cryin'
Sayin': give thanks and praise to the Lord and I will feel all right;
Sayin': let's get together and feel all right.

Let them all pass all their dirty remarks (One Love!);
There is one question I'd really love to ask (One Heart!):
Is there a place for the hopeless sinner,
Who has hurt all mankind just to save his own beliefs?

One Love! What about the one heart? One Heart!
What about - people? Let's get together and feel all right
As it was in the beginning (One Love!);
So shall it be in the end (One Heart!),
All right!
Give thanks and praise to the Lord and I will feel all right;
Let's get together and feel all right.
One more thing!

Let's get together to fight this Holy Armagiddyon (One Love!),
So when the Man comes there will be no, no doom (One Song!).
Have pity on those whose chances grows t'inner;
There ain't no hiding place from the Father of Creation.

天王星が活発になっている今。
ヴェイユのような気骨を持つことは難しいにせよ、それでも水瓶座=天王星「壊す人」の「善いものを育て悪いものを破壊する人」という感覚、この時代には必要かもしれない。
みなさんも、自分の天王星が強調されたポイントを意識し、開放感を与えてあげるといいかもね。

水瓶座シリーズはやっぱり楽しい。
他にも、ユイスマンスやヴァージニア・ウルフなど魅力的なAquariansはたくさん存在するけれど、それはまた今度。
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