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nicosmic life --- 心理占星術と未完成な日々

私たちは誰でも宇宙のエネルギーを利用することができる
未来への恐れ――境界性人格障害的特徴を占星術的に考える
サクシーデントハウスの説明をする際、私はよく、この境界性人格障害(BPD=borderline personality disorder)の話をする。
なぜなら80年代以降の社会において、自己価値の低下による問題に関わる精神疾患として、このBPDが注目されてきたからだ。
BDPの診断基準には、例えば、不安定で激しい対人関係、自分を傷つける可能性のある行為――摂食障害、薬物乱用、過度なセックス、万引き、無謀運転、自傷行為、感情の不安定性、不安定な自己像、明確なアイデンティティの欠如など、とりわけ2ハウス=金星がテーマになっているのがわかる。
これらは多かれ少なかれ、コンサルテーションを行っていると取りざたされる話題だ。

「境界性人格障害のすべて」を再読していたら、以下のような文章を見つけた。


今このときを生きること、それが昨今の風潮の主流になっている。それは祖先のためでも子孫のためでもなく、自分のために生きる姿勢である。われわれは時間の連続性に対する感覚を急速に失いつつある。過去に始まり未来へ続く幾世代もの連鎖の中に自分が存在している感覚を失いつつあるのだ。


過去への軽視は、未来を確固たるものと信頼する視点の欠如にもつながる。
未来は漠然としてつかみどころのない不安へと私たちを導く。
この文章は、以下のように続いていく。


私たちが過去への信頼をなくし、未来に恐怖を抱くようになった要因のひとつには、核による絶滅の危機もかかわっています。子供や青年期の若者たちを対象に行われる調査の結果は「危機感、生きていくことへの絶望感、短い時間的眺望、人生の目的を達成することへの悲観が見られる」ことを報告しています。また、別な研究でも「今から十年後に自分はどうなっていると思いますか」という質問に対する青年期の若者たちによくある答えは、「そのころにはみんな死に絶えている」というものだということです。
過去に関心を持たない彼らは、”文化的記憶喪失”に陥っているようなものといえるでしょう。心温まる思いでが並んでいるはずの食器棚に、何も入っていないのです。
将来に恐怖を抱く親たちは、次世代のために力を尽くそうとはしないでしょう。子供に向ける情緒の乏しい、孤立した今日の親たち―――しかしその一方で子供を甘やかし、放任する親たちは、生来のBPDのパーソナリティを育成していくことになるかもしれません。


今、私たち日本人は、まさに「核」の不安に脅かされている。
住む場所を奪われた子供たちは、もしかしたらこの”文化的記憶喪失”に陥るかもしれない。
先日、「少なくとも過半の国民は原発に依存しない社会の実現を望んでいる」との検証結果が出たが、その多くは女性、そして母親だという。
これからの国を背負う子供たちが未来に不安を持たず、健やかに生きてほしいと願う。
母親として当然の思いだろう。

未来志向という点では、射手座=木星が未来に対する楽観性を、山羊座=土星が悲観性をそれぞれ担当している。
その結果が水瓶座=天王星の最先端につながっていくこととなる。
特に、未来への恐れという上では、MC=山羊座=土星が顕著に特徴を示す。
南半球の強調は心の居場所=ルーツにおいての欠落感を持つかもしれないし、土星の強調は未来に厭世的な志向を示すこともある。
これらの傾向が2ハウス=金星の難しさとともに繰り返し示唆されている場合、このBPD的な傾向を示すことも考えられるかもしれない。

その時、重要になってくるのは、月=4ハウスと金星=2ハウスのケアだろう。
どこに、何につながりの感覚を持つか。
ありのままの自分をどのくらい大切に扱えるか。
それをハウスのネットワークを使って考えていく。

このネットワークを考えるのは、そんなに簡単ではない。
講座中も「何でそのハウス、何でその天体なのですか?」という質問が飛び交う。
これは、もう訓練を積んでもらうしかない。

ただし、この時代感覚は、この時代を生きていれば誰にでも感じられるものだ。
特に、今の日本における問題を注意深く観察していれば、自ずとその危機感をホロスコープの中から見つけられるようになってくる。
まずは私生活を大切に生き、満足感を味わう活動をしていかないとね。
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